暴れ龍と司教の聖ロマン:フランス

昔、ノルマンディー地方の町ルーアンの近くの沼に、大きな龍が棲んでいて、人や動物をむさぼり食っていました。


◆勇敢な一人の司教が町の人のために立ち上がります◆

この恐ろしい龍の存在が町の人たちを恐怖に陥れていました。司教の聖ロマンは、その情熱的な隣人愛から、どうすれば司教区の信徒たちをこの災難から解き放てるかということをいつも考えていました。

そして、ついに自らの手で龍を退治しようと決意した司教は、刑に服していた人殺しを共にして、龍の巣へ向かいました。

凶暴な龍の巣の中に入ると、聖ロマンは龍の前ですばやく十字を切りました。するとどうでしょう、あれほど強暴だった龍が聖なる術によって、別の生き物のように従順になってしまったではありませんか。

司教は、龍がとても大人しいのでその首にストラ(司教や仔細が儀式のときかける袈裟)を巻きつけました。そして龍退治に協力してくれた罪人に龍を引き渡して犬のように引っ張って行かせました。

こうして恐ろしい龍はルーアンの町につれてこられて、町の人が大喜びする中で、火あぶりにされました。