聖ジョージの龍退治:イングランド

現在のトルコの東部地方に当たるカッパドキアで生まれた民衆の守護者ジョージは、リビアのシレネという町にやって来ました。


◆龍と戦う聖ジョージ。当時の絵画に描かれる龍はどれも小さいですね。◆

町の近くには池があり、怪物が出没し待ちの人を悩ませていました。何度も軍勢がやってきて怪物を退治しようとしましたが、追い返されるだけでした。

怪物は町の城壁にまで近づき、近くにいた人を毒のある息で殺してしまいました。怪物が町に近づかないように、毎日2匹の羊を与えて怪物の空腹を満たしてやっていましたが、与える羊がいなくなってしまうと、人々は息子や娘を龍に差し出しました。

ある日、その生贄の番が王女のところにまでやって来ました。王は悲しみに打ちひしがれながらも、娘を王衣にくるみ、龍の来る場所へと送り出しました。

そこへ聖ジョージが馬で通りかかり、娘が悲嘆にくれており、龍が湿地から出てきてその娘に食らいつこうとしているのを見ると、槍を手にして近づき、神に祈りをささげて、怪物に向かっていきました。

聖ジョージは龍を突き刺すと、腰帯を龍に巻くように王女に言いました。すると龍は従順な猟犬のように従うようになりました。二人が龍を連れて町に戻ると、人々は逃げ出しました。しかし、ジョージは人々を呼び戻し、龍はもう人を襲ったりしないことを説明しました。

その後、聖ジョージに感銘を受けた王様と全ての臣下、町の住人およそ二万人が、キリスト教の洗礼を受けました。