ゲルデルンの龍:ドイツ

禿頭王カールの時代の頃、ケルンの下流地域に、一頭の恐ろしい龍が棲んでいました。龍はこのあたり一帯に大きな災いをもたらし、人間や動物を平らげたので、多くの人々がこの地を去ってしまうほどでした。


◆ルポルドは龍にひるむことなく、見事に討ち取りました◆

この近隣を支配していたポントの領主オットーの息子たちがこの事態を知ったので、一番年上のルポルドは、この龍を退治しようと出かけました。

人々が証言しているように、ルポルドはその龍がカリンの木の下にいるのを見つけました。龍は木の下で絶えず「ゲルレ、ゲルレ」と鳴いていました。その両目は火が飛び散り、夜空の星のようにギラギラと光っていました。

しかし、ルポルドはそんな龍の姿にもひるまず、敢然として大胆に、その龍に向かって突進しました。わずかの戦いの後、龍を見事に退治しました。

この地方の住民たちは龍退治に感謝してルポルドを領主に選びました。領主はそこに城を建て、龍の鳴き声にちなんでその城を「ゲルレ城」と名づけました。

領主には子供がいなかったので、領主が亡くなると、弟のヴィヒァートが後を継ぎました。ヴィヒァートはその後、ツートフェンのヘルマン伯の娘と結婚し、かの有名なゲルデルン家の始祖となったのです。